take it easy 2話


信号待ちで、隣にいるのはきっとたぶん絶対健太。
面影がいっぱい残ってる。
絶対絶対絶対健太。


驚いて、凝視しすぎたせいで、健太があたしの気配を感じて振り返った。
何年ぶりかに、目をあわせる。

健太は『あ』って口にして、驚いた顔をした。
あたしはあたしで、まさか目があうとか思ってなくて驚いて慌てて。
健太は耳につけてたヘッドホンをあっという間にとって、河口?ってあたしに聞いた。


こんな、こんな声だったっけ?
中学時代の健太の声を思い出せない。
ろくに会話もしてなかったし、しょうがないことだけど。



「久しぶり」

健太はあたしに普通に話し掛けてきた。
別にへんじゃない。変じゃない。
だって、小学校からの知り合いだもん。話し掛けるのは別に変じゃない。


そう思っても、なんだか胸に違和感。



「どこ行くの?」
「あ、えっと、映画見に…」
「ああ、彼氏と?」
「え?!ち、違う違う違う違う違う違う!!1人で見るの!!」



健太に彼氏と?って聞かれて、信じられないくらいに動揺してしまう。
パニックになって、不自然なくらい大げさに否定して。
なんでこんなことになるんだろう。




「1人って。すごいね」
「別に、すごくはないけど…」




それが、あたしと健太の再会だった。
それだけになると思ってた。
でもそうじゃなかった。

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自己満足進行中。20060503
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