清水とシンゴ 告白?
「ねえー清水ー」 「え?何。激しく珍しい人に声かけられてる気がするわたし」 「そうかな?俺、コタちゃんと友達なんだけど…俺のこと知ってる?」 「うん、いつも能天気なこと言ってるよね」 「…何その認識。喜んでいいの?」 「ところで能天気くんがわたしなんかに何の用?」 「(俺能天気くんって名前じゃねえ!)…別に用は無いんだけど、ちょっと、仲良くなりたいなあって、思って」 「……わたしと?」 「そう!そうなんだよー、俺、清水と仲良くなりたいわけ。どう?」 「どうって…えっと…うん、え、わかった。…え、何これ」 「コタちゃんと清水みたくさ、仲良くなれたらいいんだけどさあー」 「…別に小谷と仲良いつもりは微塵も無いよ。そこ誤解してほしくないところ」 「またまた〜!クラスみんなであれは異常な仲の良さだって話題だよ、もっぱらね」 「…ちょっとヘドロが出そうなことを今言ったよね。ねえ、能天気くん今おかしなこと言った」 「2人とも、恥ずかしがりやさんだねえ」 「ちょっと!それ気持ち悪いから前言撤回して!して!頼みます!」 「へへ、まあいいや、俺と仲良くしてくれる?」 「…なんかごめん、とりあえず突っ込むよ…えっと、きもいとだけ言わせて」 「わ、すげー、清水の突っ込みだ!俺、ずっと清水に突っ込まれてみたかったんだ」 「……ナンダコレナンダコレナンダコレ」 「…ごめん、回りくどくて。えっと、単刀直入に言うと口説いてるんですけど駄目ですか?」 「…く、くどっ、え!?」 「これ、俺の番号とアドレス。まあ、受け取っちゃってよ。あ、チャイムだ、またね〜」
ど…え…え?!
そのとき、ゴキゲンなコタニがトイレから戻ってきた。 ふんふん鼻歌まじりでいやがる。このクソッタレ。 どうせトイレのあとの手、洗ってないんでしょ。きったないなあ。 っていうか、気付け!気付け! わたしが今ミラクルパニックに陥ってることとか、口説かれたっぽくて顔が真っ赤なこととか、机に置かれた能天気くんの連絡先とか。 なんで気付いてくんないの? バカヤロウ。 --------- たいがい清水はわがまま。 |
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