小谷と清水 メール



>こんにちは、僕は小谷です。ところで今日ひまですか?
「ひまくないよ、漫画読むから」
>それを暇と言わずして何を暇と言う
「小谷と話してるよりか幾分か忙しいと思う」
>ひどいな、愛が無いな
「無いもん」
>ラーメンをね?
「…ラーメン!?」
>清水すきでしょ?ラーメン。
「ラーメンがどうしたって!」
>うん、帰りに新しく出来たラーメン屋に行きたいんだよぼくは
「それは素敵!小谷のおごりなんて素晴らしすぎる!」
>でも清水は漫画を読むから忙しい、ああ残念だ
「いや、ラーメンとなったら話は別だよ小谷!小谷だけじゃ漫画以下だけど、withラーメンとなると話は別なんだよ小谷ー!」
>全く失礼なやつだ清水は。許しがたい。
「許せ!許せ!1分前のわたしを忘れろコタニ!小谷なら忘却することくらい出来るよ!」
>よし忘れよう。じゃあラーメンね。僕今日日直だから遅くなるけど手伝ってくれるよね
「手伝わないけど待つよラーメンのためならね!」
>じゃあ放課後よろしく。

「…うん、てかあの、何で目の前にいるのにメールなの小谷は。ちょうもどかしいからやめてほしい」
「うん俺もメールを打つのがやたらしんどいわけです。」
「じゃあ何でメールでいちいち返事をするんだろう、馬鹿だね小谷は」
「ほら、だって恥ずかしいでしょ」
「何が」
「だってほら、清水に今日暇ですかなんて、聞けないでしょ、言えないだろうん、言えない」
「言えるよ!言えるじゃん!今までも言えてきたじゃん!どうした小谷!だいたいメールだって目の前にいたら直接言うのとたいして変わりはないんだよ小谷!ばかか!」
「漫画以下の僕にはいえません、メールなら出来るけど言えません、小谷しょんぼり」
「漫画以下だって言ったって、わたしの中で漫画はかなりの上位に来てるものなんだからあの、別にほら、ね、あるじゃん、なんか。言葉のあやっていうかあれだよ小谷」


>俺にとって、ただのラーメンはただのラーメンだけど、清水のいるラーメンはただのラーメンよりすごい美味なわけです。だから清水とラーメンを食べたいわけです。

「うん、恥ずかしい」

そう言って小谷はにこにこ笑ってた。
あたしは、何かが刺さったみたく動けなかった。
何それ。てかもう恥ずかしいからほんとに。目の前にいるのに。おかしいじゃんおかしいじゃん!
恥ずかしいから小谷頼むからどっか行ってくれ!

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清水はもう相当あれなんだよ、小谷!
確信犯だろお前!とか思いながら書いてるわたしはきもいなあ。


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